Aggressive Style 5

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Aggressive Style 5

昨今はコミケ関係を中心に書いています。同人やニコニコ動画方面で活躍される方の相互リンクをお待ちしています。

「集客なのか?代行なのか?」目的をはっきりさせた上で、広告やツールを使うべし

愚痴

前置き

広告は本来不要なもの

就職と言えばやはり目にするのが求人広告サイト。プログラムの調べ事をしていればチカチカと出て来るのがこの求人広告。最近その求人広告を出したのに、人集まらないじゃねーか。と言う旨の記事が話題になっている。

主観として、そもそも広告自体お客さん目線で元々要らないものだ。例えば我々はスーパーの折り込みチラシがなくとも、スーパーで買い物をしている。このように広告とは本来、商品の売買をする上で直接関わりの無いもの、つまり虚業である。

一方俺見たいな人種と言うのは無駄な広告を企業(広告主)に売りつけ、最悪詐欺の片棒を担ぐ感じにカネを取っているのも又現実だ。テレビだろうが新聞だろうがインターネットだろうが、こんな職種の99%はハッタリ。如何に1を10と言い張れるかの商売だと信じて止まない。

求人広告=「面接への集客、仕事探し、皆の面倒解決します!」の便利屋的存在

広告は本来必要の無い物だが、恥ずかしながら自分も求人広告を良く利用させてもらっている。何故利用するかと言えば、お客さんに商品(Web関係の何か?)を売り込む作業が無く、ボタン一発で仕事を貰うチャンスが得られるからである。そりゃあ楽できるならそうしますよって話ね。

採用する企業の方も、まさかキャバクラや風俗のキャッチみたいに相手を口説く暇がない場合も少なく無い。言わばスカウト会社の一般的な場合がこの求人広告サイトに当たる。ここで重要なのは、求職者も採用者も求人広告を使うのは、要はお互いラクできると言う事だ。

実際就職の面接にて、社員数が数十人未満の採用元の会社の方と話していたら、「リクルートに広告をだしているのだ から、8人は面接に来てもらいたい」と言っていたりするものだ。無論リクルートのブランドもあるにせよ、採用における集客の作業をリクルートにやってもらっていると言う訳だ。

日本国内の求人市場の市場規模は数千億円

ここで実際ラクしたいと考えている人は多い。その証拠にリクルート決算資料の連結業績サマリを見ても、2017年3月期の連結の売上高は8,145億円、この内人材派遣業の売上が4,488億円と全体の55%を占める。次に決算資料の貸借対照表を見てみる。自己資本比率(%)=純資産合計(百万円)÷負債純資産合計(百万円)×100=690,220÷1,282,095×100=53.8(%)とそれなりに余裕が有り、6,000億円も自己資本がある。ホント、こういうスキマ産業はそれなりに強いと思う今日この頃だ。

Wantedlyとは?

ここからが本題。最近Wantedlyという求人広告サイトに文句を書いた記事あった。2月の記事になるが、俺の本職に対する愚痴も含むので是非聞いて帰って欲しい。

ウォンテッドリーの有料登録を解約したらたらい回されて約1ヶ月放置されている話|rocketstaff|note ウォンテッドリーの有料登録を解約したらたらい回されて約1ヶ月放置されている話|rocketstaff|note
なぜWantedlyはディスられているのかを考察 | INST blog なぜWantedlyはディスられているのかを考察 | INST blog

リクルートとは?

以下自分の主観まじりの説明を始める。まずリクルートの求人のやり方は、リクルートを使っている求職者を各企業に割り振り、イスを埋めるようなやり方でやってきた。従って応募フォームもリクルート側イスを埋める為に必要な情報を入力する形となっている。まあこれもリクルートの営業力や資金力ありきのやり方、金で客を集めるやり方と言って良い。

就職サイトの黒船 LinkedIn

無論頭数が大きかったとしても、資格を持った人間だとか、表に現れない技能を買いたいと言う場合もある。リクルートではこうした技能を見ての採用判断が出来ないので、求職者が技能を紹介しやすく、採用者がその情報を探しやすい求人媒体があると良いだろう。そうしてアメリカで産声を上げたのがLinkedInである。

LinkedInとは、平たく言えば仕事探し専用のfacebook。中で企業のイベントを配信できたり、求職者にダイレクトなメールを送る事が出来る訳だ。実際自分も求職に使っているが、殆ど日系人や日本で働いている外国人からメールが来る。どういう訳か差出人がアジア人の名前なのに、英語でメールのやり取りをしていたりと言うサイトである。

Wantedlyの登場

さて、日本列島の母国語は日本語である。そしてその日本列島のユーザー数が1億人(=日本に住む日本人姓の人口の総数)居ると推定できる。「LinkedInは英語だから、日本語が母国語の日本では流行らない。よし。LinkedInが日本列島で使われる前に、真似した物を作ってしまえ!」と言うのがWantedlyだと考えている。

今回の問題について

今回の件は「Wantedlyに広告来たのに、面接の応募が1件も来なかった」と言う愚痴である。まずはWantedly側の事情をまとめてみる。

Wantedly側の収益の仕組み

Wantedlyの収益の仕組みは簡単に言えば、キャバクラの入場料と飲み物方式。まず6ヶ月契約にて長い間相手を縛り付け、そこからオプションで儲けると言う方式だ。一方で数ヶ月間求人広告を乗せる形式なため、欠員補充の為の一時的な採用には向かない事も分かる。

もっと言うと求人広告サイトは出会い系サイトなため、求職者と採用者が出会うために必要な武器を提供している訳だね。出会い系サイトは男から一方的に課金させる方式であるが、求人広告サイトも同じで採用側から一方的にお金を取る方式を取っている。

「求職者にDMを送りたい」「プロフを見たい」とあたかも出会い系サイトの如くポイントを消費させ、ポイントを買わせるやり方と言って良い。何もアクションしなければ相手を口説けないのも似ていて、口説く過程で元を安くしといて、気がついたら高くついたと言う話である。

さらに「採用担当者の方へ - Wantedly Adminで共感採用をはじめよう」を見れば、Wantedlyは契約制で、半年間で21万円(月あたり3.5万円)払って下さいと言うモデルだ。これはWantedly側からすれば、月額性にする事で安定的な収益が見込めると言うメリットがある。デメリットは初期投資で何億かかるため、その回収に時間がかかると言う点だ(人件費のみでも回収に時間がかかる。こちら参照)。

日本全土を見て、IT系は掲載数が少ない印象

巷ではWantedlyが銭ゲバみたいな言い方をされているが、彼らがそうなるのも無理が無い。というのもIT•クリエイティブ系を営む企業自体が少なく、同じ月1,000万円の売上を出すとすれば、1つの企業頭の月間使用額(客単価)を上げるほか仕方が無い。

以下母集団に偏りがある作為抽出になるが、リクナビNEXTのITエンジニアの広告掲載数は832件、クリエイティブ系は656件(2016年11月26日現在)である。営業、事務、企画系全ての3,988件に遠く及ばない。この為お金を取れる企業数も限られて来るため、1件あたりの客単価(ARRPU)を多く取りたいと言う所であろう。

採用側:正直find job!で良かったと思う

今度は採用側の企業を見てみよう。まず社員数が6人からすると1人多く雇うだけでも、人件費の面で大変な状況な気もする。又事業規模としても、初期の立ち上げ段階と言う印象だ。この事から人手が足りないという意味での採用ならば、1人〜2人新たに採用できれば良いと見る。自分ならば100人位にサイトを見てもらうように、5人面接に来てもらうように動く。

この会社の求人広告を見させてもらった。まず自社のサイトより。めんどくさがらずWantedlyの内容ここに書いた方がよいかも。そのWantedlyの方も、そもそも事業拡大の為、欠員補充のためなど採用する目的が見えてこない。

「欠員補充のため」「どういう事業を展開したいから、○○な人材を△△人募集します」位の目的は決めておかないと、採用してからの事業の方向性を見失ってしまう。正直カッコつけてWantedly使うよか、find job!当りでよかったんじゃ?が感想だ。

おまけ:そもそもの目的に依って、調べたい事も変わる

今まで目的に合わせて広告媒体を選ぶ事が重要な事を説明した。おまけとして、広告を掲載する目的に応じ、効果があったかどうか調べる方法を変わると言う事を説明するために以下の例題を用意した。是非読んで帰って欲しい。

例題
ある会社は欠員補充のため、2人新たに社員を採用したい。そこで求職者を面接に呼び込み採用するため、A社とB社の求人広告媒体を使おうと考えた。このとき過去の情報から以下の事が分かっている。
A社の広告掲載費用(C)[万円]15広告配信数(n_0)[部]1,000面接受験者数(n_1)[人]13採用者数(n_2)[人]2
B社の広告掲載費用(C)[万円]5広告配信数(n_0)[部]500面接受験者数(n_1)[人]5採用者数(n_2)[人]2
以下のCase1-Case3において、過去の情報からどちらの広告を採用するべきか?但し面接を受験した人は、全てA社又はB社の広告を見てきた面接に来たものとみなし、その他全ての要因に依り受験した事は考えない。
(Case1):媒体から面接に来た人の割合が多くなるようにしたい場合
(Case2):面接者1人あたりにかかる広告掲載費用を下げたい場合
(Case3):採用人数1人あたりにかかる広告掲載費用を下げたい場合

(Case1)の解答
広告の発行部数の内面接にたどり着いた人数の割合(A社):(n_1/n_0) = 13/1000 =1.3%
広告の発行部数の内面接にたどり着いた人数の割合(B社):(n_1/n_0) = 5/500 =1.0%

この為A社の方が1.3%と広告効果が高いのでA社。

(Case2)の解答
面接者1人あたりにかかる広告掲載費用(CPA)に着目
一人を面接に呼ぶのにかかる費用(A社):(C/n_1) = 15[万円]/13[人] = 11,538[円/人]
一人を面接に呼ぶのにかかる費用(B社):(C/n_1) = 5[万円]/5[人] = 10,000[円/人]
B社の方が面接1人当りのコストが低い(CPA)のでB社
(Case3)の解答
Case3は少ない採用費用で2人を採用したい場合を考える。このとき、
1人当りにかかった広告費(A社)=(C/n_2) = 15[万円]/2[人] =7.5[万円/人]
1人当りにかかった広告費(B社)=(C/n_2) = 5[万円]/2[人] =2.5[万円/人]
Case3の場合なら、C/n_2が低いのでB社となる。

無論算数の文章題と同じように、求めたいものや調べたいもの、Caseややりたいことに依って見るべき数字も変わって来る事に気をつけたい。

(Case1)(Case2)のように面接に人を集めるにはどうしたら良いか?(Case3)のように採用一人にかかるコストを下げるには?とそれぞれ目的が違う。一般に広告等から顧客を一人呼び込むのにかかる単価を良く、CPA(Costs Per Accusiation)と呼び、CPA[円/人] = 広告にかけた総額[円] ÷ 広告に依って獲得できた人数[人]と割り算で計算できる。

「とにかく今採用における広告費をかけてても有能な人材を!」と言うなら、CPAが高くても良い。その一方で「広告費を下げて2人取りたい」ならCPAが低い方が良い。よくインターネットの記事の多くでは「CPAは下げろ」と説明されるが、一概に「CPAは下げろ」と言う公式は成立しない事に注意されたい。

又この手の記事ではCPAをどうやって求めるかの割り算の話をしないばかりか、「何を目的にCPAを下げる必要があるんですか?」と言う話は意外と為されない。そもそもの目的を隠して、あたかも俺様のやり方を実戦すれば上手く行くんだぜと言うハッタリを掲載してしまっている。

(LTV:自分流の解釈として、第n期間から第m期間までの、顧客1人当りの利益の事。式を立てるとすれば「LTV=ある事業における営業利益 ÷ 商品を(r=1)回以上購入した人数」)
電通不正が暴露した「業界の悪しき体質」 ネット広告の革命児が語る - withnews(ウィズニュース)
「日本の企業はマーケティング戦略に注力すべき」フロムスクラッチ安部氏が語るマーケターのあり方:LIG Inc

Webや広告の集客を数字の上で考える上では、状況に応じて式を立てられる算数さえできれば、最初のうちは大丈夫。必要あらばビジネスフレームワークなり、複式簿記なりなんなりを覚えて行けばいい。そして、飽くまで集客数や集客率と数に重点を置きたいならば、広告ならば広告を印刷した数、実際に配布した数、それを見て実際にお店に来て頂いた人数をExcelなどにまとめ、いつでも見立てを取れるようにしておく事も重要だ。

上記の例題はこのように見立てて集客目標を立てる前提の上での話である事に注意されたい。それをせずにやれSalesforceを導入します、何しますと言っても無駄になるし、ツールを提供する会社の口車に乗せられただけになる事を、この場を持って言わせて頂きたい。

過去記事
ソーシャルゲームは、最低最悪、史上最悪の水物商売である - Aggressive Style 5 ソーシャルゲームは、最低最悪、史上最悪の水物商売である - Aggressive Style 5
【TGS2016】東京ゲームショウはキャバクラゲームショウなのか?って事と、今更ながらコスプレとコンパニオンのお姉ちゃんを載せてみた