Aggressive Style 5

Aggressive Style 5

昨今はコミケ関係を中心に書いています。同人やニコニコ動画方面で活躍される方の相互リンクをお待ちしています。

入試数学,問題のレベル落ちすぎ?(対象:大学入試を受験を経験する方,又はした方向け)

最近家庭教師をあんまりやってないが,院試の合間に高校,大学入試問題をやることがある.といっても自分が好きな開成高校や筑波大駒場の問題を解くだけだが.んで開成の過去問の大問3,4をやってみたんだけど大問4が出来ん...とまあ,生徒に教える前に自分が問題解かなきゃいけないって感じだ.

しかし,今年はどうも開成らしからぬ問題のセットだな.特に大問3がそうなので晒そうと思う.

3:座標平面において,原点をO,関数y=x^2のグラフを放物線G1,関数y=kx^2のグラフを放物線G2,関数y=mxのグラフをlとする.ただし,mは00を満たす定数である.いま,放物線G1と直線lとの原点以外の交点をA,y軸に関して点Aと対称な点をDとし,正方形ABCDを4つの頂点A,B,C,Dが反時計回りに並ぶように作る.同様に,放物線G2と直線lとの原点以外の交点をP,y軸に関して点Pと対称な点をSとし,正方形PQRSを4つの頂点P,Q,R,Sが反時計回りに並ぶように作る.このとき,次の問いに答えよ.

(1)2点C,Rの座標を答えよ(答えのみでよい)。
(2)3点O,C,Rが同一直線上にあることを示し,線分OC:ORを求めよ.
(3)次の空欄に適切な語句を埋めよ(答えのみでよい).
 「正方形ABCDと正方形PQRSは にある.」


(1)G1とmの交点は(0,0)と(m,m^2)よりA(m,m^2).又D(-m,m^2).このときAD=2mよりC(-m,m^2+2m).同様にR(-m/k,(m^2+2m)/k)

(2)直線ODがRを通るかを確かめればよい.ODの式はy=-(m+2)x.x=-m/k を代入して,
y=(m^2+2m)/k より確かにODはRを通る.よって3点O,C,Rは一直線上にある.
OC:OR = (m):(m/k) = k:1

[別な解釈]Oを基準点としてCの位置ベクトルをc,Rの位置ベクトルをrとする.
c =(-m,m^2),r=1/k(-m,(m^2+2m)) より,r =(1/k)cとなるので
3点O,C,Rは一直線上にならび,c =krとなるから,OC:OR = (m):(m/k) = k:1

(3)相似の位置(ベクトルの性質より明らか)

思うところ

(2)は高校のベクトルの教科書などで見た方も多いと思う.又,ベクトルと関連のある問題であること読者にわかりやすくするために,わざとベクトルによる解釈も加えた.この問題を通し放物線は相似である事や,相似変換に関連した問題だと言える.と言うことはベクトルと関係深くなる訳でこの辺の基本事項の確認という意味ではいい.でも,いくらなんでも開成が出題すべき問題ではないと思う.

にしても最近の中学生はへたれが多い.ってのを裏付けるような問題だよこれ.はっきり言って,上位校がこんなんだから学力低下が加速するんじゃないか?.ちなみに,開成高校の場合数年前から大問1に小問が導入されたんだけど,そこからどんどん路線がおかしくなっていってる気がする.

昔の開成はこんなんでは無かった

これまでの開成高校の入試では別に特別な知識を使わねば解けない問題は少ない.むしろ「特別難しい知識は使わず,基本事項をその場で組み合わせて解く」ものが多い.大学入試で文系理系を問わず国立大学を受験した経験のある方なら分かるかと思うが,上位校程基本事項に対する理解の中身を問う問題が多いのだ.これは東京大学筑波大学付属駒場高校なども同様の傾向な場合が多い.では,実際にその問題を見てみよう.


(2004年度大問1)
正の数xで小数点第1位で四捨五入した数を,小数点2位で四捨五入したあとその数値をさらに小数第1位で四捨五入した数を「x」と表すことにする.たとえば<2.9> = 3,「3.464」=4である.
(1)0≦x<3のとき,y=「x/4」-+1の表すグラフを右図に書け.
(2)3x^2++3 =18x + 「x/4」をみたす正の数xをすべて求めよ.

この問題の素晴らしい所は,「四捨五入だけでここまで場合分けを必要とする問題」である所であり,この辺が魅力的な点だ.例えば受験勉強で,「-1≦a≦1のとき,f(x) = x^2 + -2ax +1の最大値をもとめよ」と言った問題で,aの値によって場合分けして解いた経験のある方は多いであろう.この場合分けを四捨五入と言う見慣れない状況でうまくできるか?というのが試されている.

俺もこういうのを作ってみたいと思ってみたものの,一度も作れた覚えがない.でも同じ問題作成をする上で,大変参考になるし勉強になる.経験上,こういった問題は何気無く勉強しているかどうかを試す教材としてかなり使える.又出来ないという経験が先に生きてくる問題だ.ただし考え方を突っ込めるようでないと,教材として活かすのは難しい.昔の開成は「勉強した先の物」を見る問題が多かったし,その辺はきちんとしていた.ただその問題を見るか見ないだけの問題は出題して欲しく無い物だ.

学校の中間とかも私立入試を見習うべきだよ

最も上のような問題を教材に用いるのは結構大変だが,こういう問題ならば使えないか?


y=2x^2上に4点A,B,C,Dと原点Oがある.C,Dのx座標はともに整数で,点Cのx座標
は点Dのx座標よりも大きい.三角形OCDの面積が2であるような点Cの座標を求めよ.
(甲陽学院高校)

これは点Cと点Dがどのような位置にあるかによって場合分けする問題だ.これなんかは中間テストの最後の一問なんかで記述式にして答えさせたりするのに使えそうな問題だ.テストの問題を何十問も出すよりかはこう問題を時間を掛けてやらせる方が後にはつながって来るはずだ.

その他ぼやき2 〜学校の先生に言いたいこと

なんでんな事を言うかと言いますと,テストって物を分かってない教師が多いのよね.問題集の問題ができるから,数学ができると勘違いしているのかと思うテスト.テストが問題で埋め尽くされていて考えるスペースの無いテスト.問題の難易度に応じての配点がなされていないテスト.こういう目茶苦茶なテストがすげえ多い.

 

うちの従兄弟のテストで酷かったのは,本来あり得ない辺の長さの円錐や回転体の問題を2問も出題している点だ.これはいい加減にも程があると思う.

 正直,公立の中学とか少しは開成とかを見習えって話ですよ.つまり,「習った物からどうなのか?」って言う発展性も中間テストには必要だと思う.又出題する人もただ問題集をコピペして出すだけでは無く,きちんと自分の考えを持ってテストを出すべき.あと出題は計画的に.基本部分:70点,応用部分:30点にある程度計画を立ててテストを作ること.あと上の甲陽の問題みたいな問題を配点多めにしては毎回出すと,中学生から舐められなくなるかもしれん.入試に関心があると言うのを,テストで表現することも必要だと思う.この辺が下手だから,学校の先生は勉強の面で舐められてる気がしてならん.